漫画家うすた京介とジャンプ+の炎上マーケティング?をうすた漫画風に再現してみた
2016.05.10 (Tue)
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【少年ジャンプ】 うすた京介さん、担当編集とTwitterで醜いバトル
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1881660.html


(※この件でモヤッとしているうすた先生ファン向けの記事です)


『少年ジャンプ+』で『フードファイタータベル』を連載中の
漫画家のうすた京介先生と、そのジャンプ+の編集部との
ツイートのやりとりが大炎上していました。

自分もリアルタイムで両者のツイートを見ていて、

「プロの漫画家と編集部が漫画で対決する企画を、
 罵り合った勢いでやっちゃいますよ~!」


という、やりたいことは理解できましたが、
昔からうすた先生の漫画が好きだった自分ですら
今回の一連の流れは不快でした。

ツイート全文はこちら↓
ガチか?プロレスか?うすた京介とジャンプ+編集がツイッターで煽り合い - Togetter まとめ
http://togetter.com/li/972190

好きな作家が変なことやらかして叩かれて、ちょっと釈然としなかったので、
両者のツイートを内容ほぼそのままで「うすた漫画風に再現」してみました。
(↓全3ページ、サムネイルをクリック)


1.
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2.
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3.
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どうでしょうか?
ツイートで文字だけ読んだ時に比べて
かなり印象が変わったんじゃないでしょうか?

うすた漫画のいつものノリに出来るだけ合わせて
且つ不快に感じないよう描いてみましたが、
要はこの「いつものノリのやりとり」をすべて文字で行ってしまったために
あれだけ炎上してしまった
のだと思います。




●発言者の情報、発言時の表情が一切読み取れない

編集者(ハマー)がまともに仕事もせず合コン行ってばっかりのロクデナシだが
どこか憎めないキャラクターということが前提にある台本
なので、
編集者の情報が一切分からないフォロワーからしてみれば

「うすた先生を担当している編集者が
 公式のアカウントを勝手に使って愚痴ってる」


と思ってしまうのが何よりの不快感の原因だったと思います。
(ケンカを売ったのはうすた先生の方ではありますが)
編集者の情報が何もない状態だと、

うすた先生の担当になった編集者が本当にろくでもないヤツで、
ツイッターを使って読者に知らしめ、世間にHELPサインを出している


と捉えられる可能性も十分あったと思います。

このジャンプ+公式ツイッターアカウントが
普段からうすた先生とプライベートなツイートを送り合ってたら
また印象は違ってたんじゃないでしょうか。




●作家を軽く扱うような企業・編集者の話題がツイッター上で蔓延していた

「原稿料は払えません」実際にあったイラストレーターと依頼業者の理不尽な契約集
http://spotlight-media.jp/article/275829002120822237



こちらの記事にまとめられているように、
「原稿料払わないけど載せてあげるから漫画描いてねwww」というような
ありえない発言をしてしまう企業が数多く居るということが
ここ数週間だけでもツイッター上に広まっていました。

こういったバックボーンがあったことも
周りの不審感に繋がっていたんじゃないかと思います。




●茶番は「これは茶番(台本)だ」と分かってもらった上でやらないと成立しない

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例えば上の漫画だと
「うすたレベルなら余裕ですかw」のセリフぐらいまでは
険悪な雰囲気だな~と感じますが、
「いや逆に気付くんじゃないですか僕達の方が面白いんでwww」って
セリフで「ああこれは台本なんだな」ってことを
編集者(ハマー)の表情や動きなどから
感じてもらえる
んじゃないかなと思います。

ですがツイートで文字だけにすると
そういった表情・動きの情報がすべてカットされ、これが台本だと分かる前は
「本当に性格の悪い編集者がプロの漫画家にケンカを売ってる」

と感じてしまった人も多かったのではないかなと。




●うすた京介=『マサルさん』のイメージが強かった

上の漫画でも
うすた先生=ジャガー、編集者=ハマー、と
『ピューと吹く!ジャガー』のキャラクターで表現したように、
こういった「黒い笑い」というかネガティブな雰囲気を
じわじわとギャグにしてしまう作風は『マサルさん』の頃にはあまり無く、
『ジャガー』中期以降に多かった印象です。

(特にハマーとミントの掛け合い)

しかしツイッターユーザー的にはマサルさん世代がやはり多く、
「うすた京介」といえば『マサルさん』で90年代後半に
ギャグ漫画で一世を風靡した漫画家、というイメージの方が強かった。


この『ジャガー』独特の黒い傾向のギャグはかなり人を選ぶもので、
正直うすた漫画のほとんどを読んでる自分でもちょっと苦手な方かも。

そのあたりのギャップも、ネットでのマーケティングと
マッチしなかった大きな原因のひとつだと考えられます。




●時間をかけすぎた

この一連の会話は
うすた先生の最初のツイートが13:18で、
「すいません皆さん…もうちょいお付き合いくださいませ…。m(_ _)m」
という「これは台本です」的なネタばらしツイートが18:44。

5時間以上かけてツイートしてる間に
ブログやTogetterにまとめられまくって、
ネタばらし前に大変な騒ぎになってました。

もちろん拡散されればされるほど
話題性や知名度はどんどんうなぎ登りでしょうが、
「対決? 面白そうな企画だな~」という反応よりは
「なんだまた出版社の不祥事か」という
ネガティブな印象の方が強かった
と思います。

で、結局真実が分からないまま時間だけがダラダラ過ぎてしまって
あとからちゃんと「これは台本でした~!」ってことが分かっても
「騙された」ということには変わらないし、

台本とはいえ、文字上ではうすた先生の発言も刺々しいものが多かったので
うすた先生の印象が悪くなったファンはかなり多いと思います。

今更言っても仕方ありませんが、
10分ぐらいでスパっと終わらせてさっさとネタばらしした方が
イメージ的には良かった気はします。




●最後に

と、ここまで書きましたがこの記事・および漫画は
作家個人や編集部に対する批判目的ではなく
最初に書いたように、この間のうすた先生の1件に関してモヤモヤしている人が
少しでもそのモヤモヤを晴らせてくれればいいかなと思って書いたものです。

確かにちょっと変な方向に滑ってしまって
うすた先生への印象は少々悪くなってはしまいましたが、
ベテラン作家が今風のマーケティングに挑戦したことは意欲的だと思います。

話題性を高めるという意味ではこれ以上無いほどのものだったので
(それ以上のマイナス要素も多かったと思いますが)
今回の企画自体も応援してます。



「えーっと・・・今のは つまりね
 プロの漫画家とプロの編集者なんてモノが
 6時間以上もツイッターで喧嘩して
 あまつさえ漫画でバトルすることになるという
 非日常的な所がおもしろい所でね・・・」


「一度ハズしたネタをもう一度
 わかりやすく説明しているーーー!!(ガビーン)」



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